日本二酸化塩素工業会について
日本二酸化塩素工業会会長挨拶
2025年9月1日
一般社団法人 日本二酸化塩素工業会 会長
柴田 高
「一般社団法人 日本二酸化塩素工業会」は、皆様が安心して二酸化塩素製品をご使用いただくために、二酸化塩素製品の正しい普及、品質の向上及び製造技術等の進歩改善を図ることを目的として2011年7月設立されました。設立後は、二酸化塩素ガスの室内濃度管理基準(旧:二酸化塩素ガスの室内濃度指針値)の作成(2014年)、JIS S 3302「二酸化塩素を用いた除菌製品の二酸化塩素ガス発生量の測定方法―小形チャンバー法 Determination of the amount of chlorine dioxide gas generated by sanitization products — Small chamber method」の作成(2021年)等、二酸化塩素を安全、安心にお使いいただくための取り組みを行ってまいりました。
しかし、これらの取り組みも十分ではなく、2021年から2022年にかけて、会員企業が景品表示法違反を起こす事態を招いてしまいました。当会では、この事態を重く受け止め、広告表示ルールの見直しに取り掛かっております。
広告表示ルールの見直しにあたっては、表示そのものだけでなく、表示の根拠となるデータを取得するときの試験方法から定めることが必要と考えました。そこで、二酸化塩素商品が大きく注目されるきっかけとなった「二酸化塩素の浮遊ウイルスに対する作用」を調べる試験方法の規格としまして、この度、JSA規格「JSA-S1021:2025 二酸化塩素ガス製品-浮遊ウイルス低減性試験方法・浮遊ウイルス低減効果-大形試験チャンバー法」を作成いたしました。
この規格は、客観的かつ迅速な作成が必要と考え、一般財団法人日本規格協会様が持つJSA規格制度を利用しております。また、作成にあたっては、専門的な知見と客観的な評価が不可欠と考え、大学及び試験機関の有識者の方々にも検討に加わっていただきました。
さらに、このJSA規格に則した試験を行い、適合する商品には「適合マーク」を交付する制度も新たに開始いたします。これにより、暫定的ではありますが、消費者の皆様が商品を選んでいただける環境づくりに貢献できたのではないかと考えております。
なお、今回の規格は浮遊ウイルスに関するものですが、今後は、細菌につきましても試験方法を規格化し、それらを順次、広告表示ルールに反映し、改善していくことを予定しております。
今後も、信頼回復に取り組み、さらには、二酸化塩素を「安全」かつ「安心」にお使いいただくための取り組みを推進してまいります。引き続き、皆様のご指導とご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2014年3月13日
一般社団法人 日本二酸化塩素工業会 会長
柴田 高
二酸化塩素は、ウイルス除去、除菌、抗カビ、消臭等のはたらきを持ち、水、物体、空間の消毒・除菌に用いることができる、私たちの生活を衛生的に保つために欠かせない重要な物質です。インフルエンザやノロウイルスをはじめとするさまざまな感染症の流行や衛生意識の高まりから、年々、二酸化塩素を用いた衛生管理関連製品の市場は、拡大の一途をたどっております。世の中のニーズが増す中で、多くの企業からさまざまなタイプの二酸化塩素製品や二酸化塩素に似せた製品が発売され、国民の皆様に安心してご使用いただける製品づくり、そして、よりわかりやすい情報発信が急務となってまいりました。
「一般社団法人 日本二酸化塩素工業会」は、国民の皆様が安心して二酸化塩素製品をご使用いただくために、二酸化塩素製品及び関連製品の正しい普及、品質の向上及び製造技術等の進歩改善を図る事を目的として2011年7月設立されました。
工業会では、これまでに、国民の皆様に安心してご使用いただくことを目的とした、二酸化塩素製品の安全性と有効性について検討する規格委員会を立ち上げました。また、よりわかりやすい情報提供を行うことを目的とした、適切な広告表示について検証を行う広告表示委員会を立ち上げ、活動を行ってまいりました。
まず、規格委員会では、科学的根拠に基づき、二酸化塩素の液剤、ガス製品について、以下の値を定めることができました。
1.二酸化塩素(液剤)の暫定規格:暫定TDI※0.029 mg/kg体重/日(亜塩素酸イオンとして)
2.二酸化塩素(ガス製品)の室内濃度指針値:0.01ppm
特に、このたび策定された二酸化塩素(ガス製品)の室内濃度指針値は、ヒトがその濃度の空気を一生涯にわたって摂取しても、健康への有害な影響はないと判断される濃度※※であり、二酸化塩素製品を安全に利用するための世界初の取り決めとなります。
次に、広告表示委員会では、各種法令や実験データに基づき、国民の皆様へ誤解を与えないよう配慮した表示、訴求を行うべく活動しております。
今後も、厚生労働省をはじめとする各行政のご指導を仰ぎながら、皆様が二酸化塩素を安全かつ有効に使用して頂くために、工業会として一致団結し、健全な業界の発展を目指してまいります。引き続き皆様のお力添えを賜れましたら幸いです。
※TDIとはTolerable Daily Intake(耐容一日摂取量)の、ヒトが摂取しても健康に影響がない、一日あたりの摂取量。
※※ただし、特殊な事情がある場合には、指針値以下であっても何らかの影響を受ける可能性があります。

2011年7月27日
一般社団法人 日本二酸化塩素工業会 会長
柴田 高
二酸化塩素は、ウイルス除去、除菌、抗カビ、消臭等のはたらきを持ち、水、物体、空間の消毒・除菌に用いることができる、私たちの生活を衛生的に保つために欠かせない重要な物質です。これまで注目される機会が少ない物質でしたが、2009 年に起きた新型インフルエンザの大流行(パンデミック)を機に脚光を浴び、多くの二酸化塩素製品が市場に登場するようになりました。しかし、一方では、2010 年11 月に独立行政法人国民生活センターにより、二酸化塩素製品のテスト結果及び評価が公表され、二酸化塩素がほとんど出ていない製品や逆に過度に発生する製品があるなど、品質や性能にばらつきがあり、どの程度の除菌効果が得られるのかが明らかでないことが指摘されています。
二酸化塩素は、現在、医薬品、医薬部外品に該当しないため、取り扱いに制限はありませんが、反面、製品の有効性、安全性の規格がなく、各社が独自のノウハウにより担保しているのが実情です。そこでこのような事態を重く見た生産者、販売者、使用者の企業各社が集まり、二酸化塩素製品及び関連製品の正しい普及、品質の向上及び製造技術等の進歩改善を図ることで、業界の健全な発展に寄与することを目的として、2011年7月に「一般社団法人 日本二酸化塩素工業会」を設立いたしました。
当工業会では、今後、安全性と有効性の根拠となるデータを取りまとめ、製品表示や規格の策定等の課題に対しまして、厚生労働省をはじめとする各行政のご指導を仰ぎながら、二酸化塩素製品が安心して国民の皆様にご使用いただけるよう、工業会として一致団結し、邁進してまいりたいと、強く決意する所存です。ぜひとも皆様のお力添えを賜れましたら幸いです。